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めしませ融合松茸 広島県甲山町に料理店 '03/5/29

 広島県甲山町川尻で「人工栽培融合松茸(まつたけ)」を生産出荷する東洋きのこ農園(東山正社長)は、同町小世良の農産物直売施設「甲山いきいき村」にレストランを出店する。今のところ七月一日の開店を予定。人気の高まっている「融合松茸」を中心に、きのこ類と地元産野菜を使ったメニューを提供する。

 レストランはいきいき村の二階で、約三十席。売り上げが振るわず、今年一月末に閉店したいきいき村直営のレストランのあとを受け、東洋きのこ農園が運営を受託することになった。

 同社によると、「人工栽培融合松茸」は、マツタケとシイタケをかけ合わせて開発したきのこで、形や香りはマツタケに似ており、味はシイタケのようなうま味がある。菌床に菌を植え付けて約百三十日で収穫できる。昨年九月末から本格生産に入り、新聞、テレビで紹介されて人気が急上昇。一般客向けに、宅配便を使って販売している二百グラムのセット(三千円)は三〜四週間待ちの状態という。

 レストランでは、てんぷら、サラダなど約二十のメニューを用意。町内の農産加工グループなどが地元産野菜やコメを使ったメニューをこの中に組み合わせることも今後検討していく。

 いきいき村の橋川正治店長は「二階というハンディもあって、前の店は振るわなかったが、融合松茸は口コミだけでも十分集客できるだろう」と期待している。

【写真説明】東洋きのこ農園が生産している「人工栽培融合松茸」