6.メディアの報道
 もっとも内容が充実(?)していたと思われるのが5月20日のテレビ朝日系列「ニュースステーション」であった。栽培場を見るなり、リポーターの上山千穂が最初から飛ばしまくって「うわぁ〜、マツタケだらけ。こんなにマツタケ見るの、初めて〜」ときた。わけのわからない‘融合’のアニメーションまで出てくるわ、試食会までやるわのサービスぶりである。久米宏も何を血迷ったか「川辺川ダムより存在意義があります」とまで言う。途中、地元商工会の職員が登場したが「順調に減っています。人口は」の迷言まで。人口が減るのが嬉しいのか?おまけにこのセリフのテロップまで入っていた。テレビ朝日も人が悪い。発明者は山口県下関市彦島塩浜町の民間研究者で生産しているのは広島県福山市の企業だそうだが、表1.を御覧いただきたい。山口県と広島県のところである。またか…。番組中、「○○大学の△△教授がDNAの分析中で、顕微鏡で見る限りではシイタケに近い姿をしている」とのコメントがあった。

    テレビ朝日の問題点
  1. マツタケとシイタケが‘融合’していることの確認がなされていない。
  2. 久米宏はやや警戒しながら「新しいキノコ」や「新種のキノコ」と言っていたが、誰が新種と認定したのか。
  3. DNAの分析結果を待たずに報道する理由がどこにあるのか。
  4. 番組中、特許証が映し出されたが、実物ではなく白黒のコピーであった。しかも一部、故意にぼやかしたと思われる箇所があった(図1.参照)。

 ニュースステーションのHPより
 
図1.Nステの番組中に映し出された特許証の‘コピー’

 本来、ぼやけている箇所には、【特許権者】の表題があり、その所在地が記されているのである。しかも、この特許権者は複数であることが分かっている。不都合な部分を消したのか?

7.イカサマの証明
  1. まず、異なる科や属の体細胞融合はありえない。いくら、同じ哺乳動物であっても、人間とねずみが‘融合’して『ビビビのねずみ男』にはならない。 余談…水木しげる氏によれば『ねずみ男』は人間と妖怪の混血で‘半妖怪’だそうである(推定年齢300歳)。
  2. 形態的特徴がシイタケそのものである。
  3. 『融合マツタケ』の菌糸伸長速度は早く、ポテトデキストロース寒天培地,25℃の条件下において10日間で直径5cmという早さである。
  4. 『融合マツタケ』の菌糸には、マツタケには存在しないクランプコネクションがある。
  5. 『融合マツタケ』のDNA塩基配列はシイタケのものと一致した。 

   図2.シイタケの菌糸       図3.『融合マツタケ』の菌糸

 図2.はシイタケの菌糸である。中央やや下の菌糸にコブ状のものがあるのがわかる。これがクランプコネクションである。一方、図3.は『融合マツタケ』の菌糸である。図2.と同様にクランプコネクションがある。

 これは顕微鏡を見れば、誰にでも分かることである。それすら、テレビ朝日をはじめ、各マスコミは確認していなかったのか?いや、知っていて報道したのである。