８．確信犯
　ウソだと知っていて、ニセ情報を垂れ流した証拠がある。まず、番組収録時にＤＮＡ分析を依頼された大学教授をはじめ、複数の専門家が「これはマツタケではない。ほぼ間違いなくシイタケである」と忠告していた。
　また、なんとこの『融合マツタケ』なるキノコを‘発明’した山口県の民間研究者もシイタケであることを認めていたのである。

９．メディアへの追及
　☆質問の要点
  1. なぜDNA分析の結果を待たずに報道したのか。
  2. まったく科学的根拠もなく報道し、一方で「食品不正表示」や「偽装」が問題になっていることをどのように考えているのか。「食品不正表示」の片棒を担ぐことになってしまった、との認識はあるのか。
  3. DNA分析の結果を明らかにし、訂正報道をするのか。
　★メディアからの回答

　　NHK広島
　　　　（５月１４日　ニュース10）
  1. ニュースとして「こんな話題がある」と伝えただけ。
  2. 番組のなかでは「マツタケのようなキノコ」と言った。「マツタケ」と断定はしていない。
  3. しない。→→→→６月２０日ニュース１０
　　テレビ朝日
　　　　（５月２０日　ニュースステーション）
  1. ニュースとして「こんな話題がある」と伝えただけ。
  2. 「マツタケ」と断定していない。「そのような考え方もあるのですね」と答えておく。食べた人が判断すること。
  3. するかどうかわからない。

　なんという、無責任さ。しかもテレビ朝日の回答に「食べた人が判断すること」などという戯言があるが、もはや報道機関としての良心がない証拠である。自分たちがウソを報じて「ウソかどうかは見たものが判断すること」と言うのであろうか。

１０．そして、バカ再び…。
　６月９日、朝日新聞（東京本社版）夕刊に集大成とも言うべき記事が掲載された。

　年中、安く食べられる？　人工栽培マツタケ　　シイタケ菌混ぜて成功

　ここではっきり言っておく。テレビや新聞で登場した料理人は、けっしてこの『融合マツタケ』を賛辞していない。懸命に「マツタケ」だと、誘導しているのはリポーターたちである。

　６月９日、朝日新聞（東京本社版）夕刊　　　　→　　　朝日新聞社の見解